「計算ブリッジ」と「賭け事」について
古今東西、ゲームには賭博が付き物です。
日本では、公営の競馬、競輪、競艇など以外の賭博行為は許されておりません(パチンコはごにょごにょ・・)。
しかし一方で、先日政府は大阪の「統合型リゾート施設(IR)」の建設を承認しました。
大阪万博に絡み、日本へのインバウンドの促進のためにも国内初の「カジノ」を作る計画がこれでスタートする事となり、賭博についての線引きはこれから変わって来るかもしれません。
その他にも、あらゆるゲームと賭博は色の濃淡はあれど切っても切り離せない関係にあると言えるでしょう。
イメージ的に、賭博性が強いのは麻雀とポーカーでしょうか。今は健康マージャンや健全なポーカーバーなどができてきて賭博性を排した環境で遊びましょうという動きもありますが、ゲームの歴史を見ても賭け事としての色は濃い様な気がします。
囲碁や将棋は、昨今の藤井六冠ブームもあってもしかしたら賭博性が低い様なイメージがあるかもしれませんが、昔は囲碁や将棋で勝つことを生業にした「囲碁屋」「将棋屋」が存在していたのもまた事実なのです。
さあ、翻って計算ブリッジ。
ゲームである以上、それに付随して賭け事を行う輩がこれから出てくるとも限りません。
(実際、そんな話を聞く機会は1度や2度ではないのです)
この「ゲーム」と「賭け事」に関しては、計算ブリッジを思い付いた当初からの最大の懸案事項でした。
もしかしたら、賭け事であったとしてもそれを楽しんでくれる人の数が増えてくれるのであれば致し方ないのではないか、またどうやっても「賭け事化」する人たちを止める手段はないのではないかという思いがあり、積極的に推奨はしないまでも、しょうがないかなぁ、、、という気持ちでいました。
しかしこれから計算ブリッジを世界に発信して行こうとしている上で、「賭け事化」ということについて目線を逸らしている訳にはいかないと考えたので、ここにその方針を明示しておこうと思います。
「計算ブリッジ」は、賭け事化することに断固反対いたします!
賭け事がしたかったら他のゲームをやればいいし、わざわざ計算ブリッジをやる時にまで賭けをする必要性はどこにもありません。計算ブリッジは、世界中の人たちが平和的に勝ち負けを争うゲームであるべきだし、ルールを作った私がそれを厳然たる態度で明示する事には大いに意味があると思っています。また、ゲームの歴史的に見ても、賭け事の要素を極力排するというコンセプトで作られたゲームというのはなかなか無いような気がするので(不勉強なので、もしあったらごめんなさい)、それを目指していこうとチャレンジすることにも意味はあるんじゃないかと思っています。
「そんなこと言っちゃって、ツマンネエゲームだな」と言われる向きもあるかもしれませんし、「そんなことは流行ってから言え」と唾棄されるようなこともあるでしょう。
ただ、賭けまでしなきゃ流行らないゲームならそもそも流行る必要は無いし、そこに人生の炎を燃やして行こうという気概も持てないのです。なので、ダセエですけど、ここに宣言させて頂きます。
もちろん、賭けを全て排することはできないでしょう。ですが「これは賭けNGのゲームなんだ」という意識が少しでも共有されれば、大きな抑止力に繋がるんじゃないかなと思います。そしてそもそも賭けをしたい人は計算ブリッジなんて興味無くなってくれるのがベストかもしれません。
こないだのゲーム会の時、初対面の小学生と女子大生がその場で会って10分も経たない内に全くルールを知らないゲームで一緒に遊んでたんですよ。これって、すごくないですか?ゲームするだけじゃなくて、彼らの中で会話も生まれてました。何気にすごいアイスブレイクになってるんです。
私はですね、おじいちゃんおばあちゃんとお孫さんが計算ブリッジで一緒に遊んでる光景が見たいんですよ。障碍者も健常者も関係なく真剣に戦いたいんですよ。白人も黒人もアジアの人たちだって一緒になってわちゃわちゃ遊びたいんですよ。そして勝って負けてワハハと笑い合いたいんです。そういう夢を追っかけたいなと思っておるのです。
大言壮語なのは百も承知。しかし、想いを熱(苦し)く語るのもまたAIの時代は大事と思います。
ということで、皆さん計算ブリッジは賭け禁止です。ジュース1本もダメです。ですが、大会で好成績を収めた人には何らかの賞品は差し上げたいと思っています。
そういうことで、そこんとこどうかひとつよろしくお願いします!