昔は、電卓が遊び道具だった

ユナカフェ田仲さんと雑談していた中で出てきた興味深い話題。

「昔は、電卓が遊び道具だった」

これは令和の「スマホネイティブ」な子供たちだけじゃなく、平成の「ファミコンネイティブ」な子供たちにもよく分からない感覚なんじゃないかなと考える。

昭和世代にとって家にある電子機器はテレビ、電子レンジ、エアコンくらいなもの。とても高価な代物なので家の中にそうそう無かったと記憶している。

電卓だって2000円~3000円くらいするアルミ製の頑丈な物しかなかったので、電卓ですら家の中に普通に転がってるという状況ではなかった。

ただ、だんだんとそろばんから電卓へと移り変わっていく中で、私の家の中にも電卓がお目見えするようになり、子供だった自分は電卓で数字をポチポチするのがとても楽しかった。

小学校で習った足し算を電卓で確かめると確かに正しい答えが出る。すごい。もっとたくさんの桁の計算をしてみる。一瞬で答えが出る。筆算で確かめ算をする。確かに正解。メッチャすごい。適当に数字や演算記号を押しまくると、「E(エラー)」の文字だけが出てきてドキッとする。数字はどこいったの?そしてだんだんと、どんな数でも「0」で割ると「E」が出るという事に気付く。何故だ?

そんなことを電卓での遊びを通じて「体験」してきたのが私の世代だったような気がする。そう、算数的な「体験」を知らず知らずの内に電卓によって行っていたのだ。

今はどうだろう?プレステからnintendoDS、そしてスマホゲームとゲームは掃いて捨てるほどある。

「電卓で遊ぶ」なんてことは思いもつかないし、あくまでも電卓は計算するための「道具」にしか過ぎない。だから必要がない限りは電卓を触ることすらないだろう。(今はエクセルがあるので電卓の存在意義すら危うくなっているが)

私が「計算ブリッジ」を通して拡げて行きたいのは、直感的な「算数体験」を遊びながら経験してもらうという事。

今の子供たちは、ひょっとしたら「知識」や「理論」でしか算数を経験できていないのではないだろうか?だから「やらされ感」が出てくるし、面白くない。「うんこ計算ドリル」が流行ったのも、ひょっとしたら今の子供たちは「楽しい算数体験」に飢えているからではないだろうか?

そんなことをぼやぼやと思う花曇りの昼下がり。

ということで、やっぱり私の使命は「計算ブリッジ」を世界に普及させていくことなのだと改めて思ったでした。

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